みなさま、はじめまして。『ライトノベル☆めった斬り！』（愛称『ラッタ斬り！』）を担当編集させていただいた、太田出版・北尾修一と申します。『ラッタ斬り！』が発売されて以来、ヨソの編集者の方から「で、個人的にはどのライトノベルが一番オススメなの？」と訊かれます。訊かれるたびに困ります。というのも実は私、ほんの一年前（つまり大森望さん＆三村美衣さんにお会いする前）まで、ほとんど一冊も、いわゆるライトノベルと称される小説を読んだことがなかったからです（『ガンダム』の小説版くらいはさすがに読んだことありましたけど、逆に言えばそれくらいしか…）。だからと言って中上健次の小説を読んでいたわけでもなく、マンガもそれほど詳しくなく、アニメも観ず、ゲームもやらず、ＴＲＰＧなんてのは「食えるんすかそれ？」てなもので。「今までの人生、自分は何に費やしてきたのだろう？」とじっと掌を見たくなりますが、それは今夜帰ってからひっそりと実行することにして。たとえばこんな言い方はどうでしょう。『ラッタ斬り！』は、ライトノベルについて何も知らない素人代表のワタクシが、現在までのライトノベルの歴史や現況に詳しくなりたくて、大森さん＆三村さんのお二人にご教授いただいた成果をすべて詰め込んでみた本でございます！……ちょっと強引ですか？ では、こういう言い方ならばどうでしょうか。『ラッタ斬り！』は誰もがうすうす勘付いている事実、「著者の方々が優秀なら編集者がバカでも本は完成するのではないか!?」を実証した画期的なプロジェクトなのです！……ヤケクソになってどうすんだ、ですか？ そうですね。そろそろファイル名を付けて原稿を保存→送信します（添付ファイルで）。ちなみに私の個人的なオススメ☆ライトノベルは、『撲殺天使ドクロちゃん』と『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』と『左巻キ式ラストリゾート』です。This is my 気持ち。それではみなさま、ごきげんよう。